事業紹介|鋼製平面化・コンサルティング
機械式駐車場メーカーの豊富な経験と高い技術力の融合
株式会社ノムラは、設立時より機械式立体駐車場市場の成長と共に歩んで参りました。ノムラはメーカーとして約30年に渡り、数多くの機械式立体駐車装置製品を日本、そしてアジア諸国に送り出して参りました。しかし、近年の機械式立体駐車場市場を取り巻く環境は劇的な転換期を迎えております。若年層のクルマ離れ、高齢者ドライバーの免許返納等の影響により、機械式立体駐車場の役割・必要性は大きく変わってしまいました。
機械式駐車場メーカーとしての責任と使命
鋼製平面化とコンサルティング
特にマンション集合住宅等の「使われなくなった機械式立体駐車場の問題」や中身が分かりにくい不透明な保守点検(メンテナンス)、修繕工事、機械式駐車場の入替工事を実施するか撤去・平面化するか否かの判断は、お客様が直面している喫緊な課題であり、ノムラはその解決をお手伝いします。
数々の機械式立体駐車場の製品を世に送り出したノムラとしての責任と使命感を胸に、長年の経験と高い技術力を活かし、お客様の立場に立って最適な解決策をご提案いたします。
機械式駐車場の撤去・平面化においては、平面化におけるノムラの鋼製平面床「マルチステージ」の提案から、土木の専門的技術や知識を用いた立地や地盤、コンクリートピットの問題への対処まで多岐に渡ります。
機械式駐車場の専門家が届ける機械式駐車場専門コラム
ノムラは、機械式駐車場にまつわる問題やお悩みをテーマにした専門コラムの発信にも注力しております。機械式駐車場の開発者・専門家視点で、機械式駐車場の撤去・平面化の留意点、メンテナンス、修理工事、入替工事等の具体的な対策等を、技術的観点から分かりやすく解説します。このコラムを通じて「機械式駐車場について分からない事を正しく理解して頂く」ことを目指し、長年培った豊富な経験と高い技術力、専門家としての知見と見解を通じて、分かりにくい機械式駐車場の専門的な内容を実用的で且つ、役立つ情報をご提供いたします。
ノムラはメーカーとして数多くの製品を世に送り出した責任と使命感を抱き、今日の機械式立体駐車場問題を高い技術力と長年培った経験を元に、お客様に正しく理解して頂けるように、お客様の要望と課題に合致した解決策を「お客様目線で分かる形」でご提供いたします。
ノムラの自社開発した機械式立体駐車場についてはコチラ。
※現在、機械式立体駐車場の製造・販売は行っていません。
平面化・マルチステージ
ノムラは、機械式駐車場のメーカーでの豊富な経験を通じて、開発、設計、製造、販売、維持管理など、幅広い事業領域に携わってまいりました。これらの経験によって培われた高い技術力を活かし、機械式駐車場の技術指導や問題解決に関するサポートを提供することができます。
ノムラの鋼製平面床「マルチステージ」は駐車場全体から提案する事を特徴としております。また、平面化においてノムラは土木の専門的技術と知識を有しており、機械式駐車場の立地や地盤、コンクリートピットの問題に関しても適切な解決策を提供することが可能です。
更に、用途によってはマルチステージを使った鋼製平面化後の地下利用、“ガレージ・倉庫仕様”のご提案も致しております。マルチステージの“ガレージ・倉庫仕様”について詳しくは下記のリンクと記事をご参照ください。
コンサルティング
ノムラは、約30年に渡り機械式駐車場に携わって参りました。一級建築士そして機械式駐車場”設計・開発者”の経験と技術的観点より「お客様目線で分かる」よう既存の保守管理・運用体制の査定と評価、運用のあり方、入替工事の判断、撤去・平面化等、機械式駐車場に関するお悩み、ご相談を承ります。
ノムラの鋼製平面化|マルチステージの特徴
耐震性に優れたピットの安全な補強
合成断面構造
「機械式駐車場の平面化」の主な目的は、機械式駐車場を撤去した後に弱くなったコンクリートピットをしっかりと補強することです。機械式駐車場が撤去された後のピットが強度を失うという点は、一般的にあまり知られていません。しかし、機械式駐車場を撤去した場合、最初に行わなければならないのは、弱体化したピットの補強です。マルチステージでは、この問題を解決するために「合成断面構造」を採用しています。これは、梁と床材が縦横に交差するように設計された頑丈な構造で、これにより脆弱になったコンクリートピットを補強できます。このように、マルチステージは安全と耐久性を重視した対策を施しています。
厚みと耐久性に優れたメッキの採用
耐用年数62年
マルチステージの床材には、「溶融亜鉛メッキ」を採用しています。一般的な「鋼板メッキ」よりも厚みがあって頑丈なこのメッキは、たくさんの車が行き来する駐車場に適しています。さらに、マルチステージの床材は厚さ3.2mm。これにより耐久性が上がり、駐車場に使用するのにもしっかり耐えられます。マルチステージの耐用年数は62年という長さ。高品質なメッキと厚みを活かした床材を採用することで、皆さまに長く安全にご利用いただける製品を提供しています。
※出典:「日本溶融亜鉛鍍金協会」
建築物を守る
半固定|耐震対策
マルチステージでは、「合成断面構造」の蓋をピットに被せることで、撤去後の脆弱となったピットを補強し、その強度を向上させています。しかし、一部のピットが建物本体に接している場合、特別な工夫を行っています。建築物側の固定金具(ブラケット)を半固定仕様にすることにより、強い地震が起こった際、クッションのような役割となり、建築物壁の負担を少なくします。
設置後のメンテナンス不要
ボルトが緩まない構造
鋼製平面化工法において平面化後にメンテナンスが必要か否かを左右する要因は、ボルトの緩みです。マルチステージは設置後のメンテナンスは必要ありません。これは、マルチステージが橋梁や鉄骨建築と同様、ボルトが緩まない設計であるためです。ボルトの緩みによるメンテナンスが必要ないのは、このボルトが緩まない構造を採用しているからです。さらに、床材には厚みのあるものを使用しており、メッキには「溶融亜鉛メッキ」を採用。これは鋼板メッキよりも厚く、剥げにくい特性があり、床材の耐久性を一層高めています。
浸水被害への高い耐性
柱がない構造
過去に機械式駐車場で浸水被害があった場合や、水が溜まるような状況があった場合、平面化後も同じような被害が発生する可能性があります。特に鋼製平面化で柱を設置すると、ピット内部に水が侵入した際に、柱の根元部分が腐食するリスクがあります。しかし、マルチステージは柱を使用しない構造となっています。そのため、ピット内部が浸水被害に遭ったとしても、浸水による腐食の被害は発生しません。
※コンクリートピットの構造上の関係により、柱を設置する場合がございます。
車両重量制限:最大3トンまで対応可能
鋼製平面化工事後からも3トン仕様に変えられる
マルチステージの車両重量制限は通常は2.5トンですが、必要に応じて最大3トンまで対応可能です。そして、平面化工事を2.5トン仕様で施工した後でも、後日3トン仕様に改造することも可能です。
高性能な消音吸収構造
1.7倍の静止摩擦力|1/3の音の発生量
マルチステージでは、梁と床材の間に制振・防振ゴムを設置することで、床材のキシミ音を消す独自の設計を採用しています。これにより、ボルトが緩むことなく、音の発生を最小限に抑えることが可能です。さらに、「東京都立産業技術研究センター」で行われた測定により、一般的な成形床(鋼製平面床も含む)の1.7倍の静止摩擦力を有し、音の発生量が1/3に抑えられることが証明されています。この結果は、マルチステージの高性能な消音吸収構造の効果を示しています。
参考:「東京都立産業技術研究センター」
機械式駐車場撤去後の地下スペースの活用
機械式駐車場を撤去・平面化後の地下スペースの利用は、消防法や建築基準法、そして各都道府県・区市町村の条例により、制限があります。しかし、これらの法令を遵守する範囲での利用が可能なケースも存在します。また、鋼製平面化後の地下スペースそのものを活用できない場合でも、例えばポンプのメンテナンスやピット内部の清掃のためにピットの行き来を容易にするといった工夫を施すことは可能です。地下スペースの活用についてのご検討の方は、個別にお問い合わせいただけますと幸いです。
市販されている鋼材で床材交換が可能
床材を取替えなければならない場合
鋼製平面化において、多くのメーカーが独自規格の床材(特注品)を使用していますが、マルチステージでは一般的に市販されている鋼材の規格を採用しています。特注品は、その製品を生産しているメーカーからしか購入できないため、交換する際にはメーカーから購入しなければならないので、その結果コストが高くなります。また、メーカーが生産を停止してしまった場合、代替品を見つけることが難しく、床材の交換ができなくなる可能性もあります。それに対して、一般的な鋼材は近くのホームセンターで購入可能であるため、鋼製平面化後も手ごろな価格で、かつ、安定的に床材を手に入れることができます。
ピット内部がよく乾く
自然採光と換気を取り入れた湿気対策
マルチステージは、鋼製平面化後のピット内部の衛生管理にも配慮して設計されています。ピット内部は湿気がこもりやすく、それが衛生上の問題を引き起こし、カビやボウフラなどの害虫の発生源ともなり得ます。そのため、ピット内部を常に通気させて湿気が溜まらないようにすることが重要です。この問題を解決するために、マルチステージ床板には微細な隙間が設けられています。この構造により、床上に風が吹くと外気圧が下がり、床の隙間からピット内の空気が吸い上げられます。その結果、湿気がこもることなく、ピットは迅速に乾燥します。このように、マルチステージシステムは効率的な換気と乾燥を確保し、ピット内の衛生状態を維持します。
高性能な消音吸収構造
頑丈且つ、消音吸収構造の実現した鋼製平面化
平成26年7月に東京都産業技術研究センターにて、ノムラのマルチステージの静止摩擦力、及び音エネルギーについて測定致しました。
結果は、500kgの荷重の掛かったタイヤの静止摩擦力はなんと250kg。これは一般的な成形床が150kgに対して約1.7倍の静止摩擦力があり他の成形床よりタイヤの磨り減りが少ないことが証明されました。一方、音圧検査では一般的な成形床のわずか1/3の音エネルギーという結果がでました。東京都産業時技術研究センターの測定結果から、ノムラのマルチステージが「頑丈且つ消音吸収の両方の点で優れている」ということを証明致しました。
マルチステージの地下利用|ガレージ・倉庫仕様
鋼製平面化後の地下スペースの活用
地上は平置き駐車場・地下はガレージ・倉庫として利用
機械式駐車場が撤去された後の地下空間の活用には、消防法や建築基準法、それに各都道府県や区市町村の条例による制約が存在します。しかしながら、それらの法律の範囲内で使用できる状況もあります。地下空間を直接利用できない場合でも、例えばポンプの保守やピット内の清掃を容易に行うための改良を加えることは可能です。地下空間の活用に関心がおありの方は、個別にお問い合わせください。
マルチステージの「倉庫・ガレージ仕様」について詳しくは、第45回:大人の秘密基地『都心のガレージ』をご参照ください。
【関連記事】
▶︎第45回:大人の秘密基地『都心のガレージ』
ノムラの鋼製平面化|マルチステージ 施工実績
3段式機械式駐車場の鋼製平面化の留意点については、「第31回:3段式機械式駐車場の平面化の特性と留意点」をご参照ください。
機械式駐車場撤去・鋼製平面化後のピット内部の湿気対策について詳しくは、「第5回:機械式駐車場撤去平面化後のピット内部の湿気と衛生環境」をご参照ください。
【平面化後】
【平面化後】…3トン仕様
屋内にある機械式駐車場(地上階・地下階)を平面化する際の留意点については、 「第39回:屋内機械式駐車場の鋼製平面化の特性と留意点」をご参照ください。
【平面化後】
屋内にある機械式駐車場(地上階・地下階)を平面化する際の留意点については、 「第39回:屋内機械式駐車場の鋼製平面化の特性と留意点」をご参照ください。
コンサルティング
高い技術力とノウハウを持って診断し、お客様の要望を形にし、ないものは作り出す
技術的な診断(評価と査定)が幅広い機種の機械式駐車場(駐車装置)でできる
「開発者視点」と「メンテナンス業者視点」の二つの技術視点からの診断(査定と評価)ができる
開発者視点とは、機械式駐車場の「生みの親」の視点
メンテナンス視点とは、機械式駐車場の「養親」の視点
開発者視点とは?
・開発者視点とは…機械式駐車場の生みの親(視点)
・開発者視点であると、機械式駐車場が設置された時の状態を基準とする
・メンテナンスも駐車場が設置された当初の状態を目指して行われる
・いかなる技術的問題が発生しても、解決できる
・自社開発した製品以外でも、部品等の設計変更ができる
メンテナンス視点とは?
・いかに「日々、安全に長く使っていくか」を重視しする
・機械式駐車場の構造上(もしくは設計上)の技術的問題が発生した場合、根本的にはメンテナンス視点だけでは解決できない
・技術的な問題が発生した際、メンテナンス業者だけでは修理はできない
・技術的な問題が解決されなくても、とりあえず一時的に使えるように修理等施すことはできる
・根本的な解決はできないので後に重大な問題を引き起こす可能性が残る
・部品等の設計・用途変更ができない
ノムラは開発者視点とメンテナンス視点の二つの技術視点より、お客様のニーズに沿った提案ができます。
技術指導ができる
- 定期点検・修繕計画を新たに作成した際、計画書の作成だけでなく、直接メンテナンスを請け負う業者にメンテナンス指導が出来ます。計画書・提案書作成提案から技術指導まで一貫しての技術指導ができます。
- (新たに作成された計画を実行に移すためにも技術指導は必要不可欠です。)
既存の修繕計画書、定期点検計画書、長期修繕計画等の診断・見直し、第三者(専門家)助言ができる
不必要な工事や、見積書に記載されている交換部品が高額(最大10倍近い値段)で記載されている場合もあります。機械式駐車場の知識を有しないお客様(特にマンション管理組合の皆様)は適正かどうかわからないまま、正しい情報を知らされないまま、業者(マンション管理会社・メーカー・メンテナンス会社)が提示する提案書・見積書を受け入れてしまう。このようなやりとりが多く横行しております。ノムラは業者が提示した提案書、計画書、見積書の適正を細部にわたり、工事の必要性、工事費・交換部品の適正価格の診断ができます。
新たな、定期点検計画、修繕計画、長期修繕計画の作成ができる
機械式駐車場の部品単位で診断する事ができ、定期交換しなければいけない部品、日頃から適切なメンテナンス(調整と給油)を施し部品の耐用年数を延長できる部品とに分け、最も効率的なバリエーションの計画を提示・作成いたします。また、ノムラは信頼性管理方式を用いた長期修繕計画を推奨しております。
「信頼性管理方式」について詳しくは第35回コラムをご参照ください。
コンサルティングについて詳しくは「機械式駐車場コンサルティング」のコラムをご参照ください。