コラム
機械式駐車場問題を考える

第5回:機械式駐車場撤去平面化後のピット内部の湿気と衛生環境 

機械式駐車場ピット内部の「換気」と「採光」

 

駐車装置撤去後の跡地(地下スペース)の活用には、衛生環境を整えるのが重要

機械式駐車場撤去・平面化後の跡地、地下空間を利用する場合、人工照明、強制換気を併用する場合でも自然採光と自然換気ができるかが
とても重要な要素になります。  
特に平面床(ピットカバー)からの採光は物理上あまり考えられなかったと思います。
しかし、ノムラのマルチステージは自然採光と自然換気の両方ができるデザインになっています。

 
 

機械式駐車場ピット内は換気と採光が必要

ピットカバーで完全に密封すると完全に地下スペースはただの大きな空洞になってしまいます。また、ある程度日の光を浴びないとピット内がカビだらけになりとても不衛生な状態になり、場合によっては腐食箇所が発生し、排水ポンプの点検や、いざ地下スペースを活用したい時にすぐには使えません。
しかし、採光ができると雨上がりも水捌けもよく、更に換気され衛生状態も保たれ、活用したい時に
すぐに作業に取りかかれます。(もちろん事前の清掃は必要ですが…)
 
ちなみに建築基準法では、天窓は3倍の採光量とされています。
 
床の下に透明雨受けを付ければ倉庫としてつかえます(現在、特許出願中です)。
 
階段とスライドハッチを付けただけでも、雨はかかりますが地下空間の有効利用ができます。
 
不動産鑑定士によれば倉庫として利用すればマンションの資産価値としても評価できるとのことです。
 
地下スペースを活用するにあたっては、ピット式の駐車場撤去する際に「後日も利用できる」よう工夫をこらす準備とアイディアが必要です。
 
何か機械式立体駐車場でお困りな事、ご要望等がございましたら、お気軽にご相談下さい。
 
 
<写真は雨上がり後の快晴時に撮影>






一級建築士・機械式駐車場開発者(代表取締役社長)
野村恭三