第37回:機械式駐車場の平面化とは “使い捨てをやめる” ということ
はじめに
機械式駐車場の平面化とは、単に古い設備を撤去して新しい駐車場に作り替える工事ではありません。
その本質は、建物を安全に長く使い続けられる状態へ整えること、そしてもう一つ、
「不要な交換を繰り返さず、部品を使い捨てにしない構造に変えること」にあります。
これまでの機械式駐車場業界では、交換工事を前提とした仕組みが半ば当然のように続いてきました。
私たちノムラは、まずその“当たり前”を疑うところから平面化を考えています。
機械式駐車場業界が抱えてきた「交換ありき」の構造
しかし問題は、まだ使える部品までも交換してしまう“定期交換方式”が慣習化してしまっている点です。
この構造が続く限り、利用者は終わらない交換工事の負担から逃れられず、部品は常に新品へと置き換えられ、本来交換する必要のない資材まで消費されていきます。
つまり、「使い捨て」が仕組みとして組み込まれているのです。
“使い捨てを前提とした仕組み”を平面化で終わらせる
ノムラが平面化で目指しているのは、交換工事が半永久的に続く状態から、利用者を解放することです。
そのための鍵が、
・不要な交換を繰り返さない構造
・部品を使い捨てにしない設計
です。
マルチステージが採用する“メンテナンスフリー”という思想
ノムラ独自の鋼製床「マルチステージ」は、そもそも交換工事を必要としない構造を軸に設計されています。
・消耗する前提の特殊部品を使わない
・補修は市販の材料で簡単に対応できる
・交換を想定しないため、無駄な鉄材を必要としない
ここで重要なのは、鉄の節約が目的なのではなく、使い捨てを前提としない構造にした結果として鉄が無駄に減らなくなるという点です。
従来のように「交換のために存在する床」ではなく、“交換せずに長く使える床”を目指しているのです。
鉄の話は “結果” であり “主目的” ではない
近年、国内の製鉄所の休炉・閉鎖が相次ぎ鋼材価格が高騰していますが、ノムラが目指しているのは「鉄を節約すること」そのものではありません。
あくまでも、
・不要な交換を繰り返さない
・部品を使い捨てにしない
という、建物を護るために欠かせない姿勢を徹底した結果として、鉄の消費が自然と抑えられるだけの話なのです。
本当に重要なのは「資源を大切にすることではなく、不要な浪費を構造から排除すること」です。
まとめ
“使い捨てを前提としない”ことが、建物を護り未来を明るくする
機械式駐車場の平面化とは、不要な交換を繰り返し、部品を使い捨てにしてきた構造そのものを終わらせる取り組みです。
・不要な交換をしない
・部品を使い捨てにしない
・交換ビジネスに依存した仕組みから脱却する
・必要なものだけを、必要なだけ使って長持ちさせる
この姿勢が、利用者の負担を軽くし、建物の安全性を高め、未来への安心へとつながります。
ノムラはこれからも、“使い捨て” を前提としない平面化技術を提供し続け、建物を本来あるべき姿で永く活かすための確かな選択肢であり続けます。
一級建築士・機械式駐車場開発者
野村恭三



