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機械式駐車場問題を考える

第23回:機械式駐車場の撤去・平面化工事費用と価格構成

「工事難易度」と「平面化した床面積」が価格構成に大きく影響を与える。

機械式駐車場撤去・平面化工事を検討する際、工事費用は最も重要な決め手の要素になると思います。しかし、管理会社、業者、コンサルティング会社が提示してきた見積書の工事費用が、一般の方々もしくは管理組合の住人の方々では価格構成が判らないので、提示された見積書の価格が適正か否か判断するのは難しいと思います。今回のコラムでは、機械式駐車場撤去・鋼製床平面化工事の価格がどのように決まっていくのか。その価格構成についてご紹介致します。  
機械式駐車場撤去・平面化工事の価格構成は(※現地調査及び竣工図を見ないと分かりませんが)主に工事難易度平面化した床面積によって構成されます。
 
【工事難易度】
第一の要因は、工事難易度が上がれば上がるほど、工事費用も上がっていきます。
工事難易度は、機械式駐車場の設置場所「屋外」・「屋内」・「屋内地下」によって異なります。  
 
工事難易度の順位で表すと、(易)屋外<屋内<屋内地下(難)の順に変わっていきます。
 
<屋外>…難易度:(易)
クレーンで解体、トラックにて直接搬出入できます。
 
<屋内>…難易度:(中)
解体時ミニクレーンで解体→台車で小運搬→屋外でクレーンに積込。
搬入は逆の工程になります。
 
<屋内地下>…難易度:(難)
解体時ミニクレーンで解体→2トントラックでスロープを小運搬→屋外でクレーンに積込。
搬入は逆の工程になります。
 
このように、工事の難易度が上がるにつれ作業工程が増え、それに比例し価格構成も変わっていきます。つまり、工事の作業工程が増えれば増える程、費用も上がって行くということになります。ちなみに、屋外と屋内地下では2倍の作業になります。
 

【平面化した床面積】
平面化した床面積は、(小)昇降ピット2段・3段<昇降横行ピット3段<昇降横行ピット5段(大)、鋼製平面化床価格は床面積に比例します。
 
<昇降ピット2段・3段パレット>…床面積:(小)
昇降ピット2段・3段パレット=車の駐車面積=鋼製床の面積
 
<昇降横行ピット3段パレット>…床面積:(中)
昇降横行ピット3段パレット+横行装置500㎜=鋼製床の面積
 
<昇降横行ピット4段パレット>…床面積:(大)
昇降横行ピット4段:パレット+横行装置500㎜+上段昇降装置500㎜
=鋼製床の面積
 
このように、駐車機の装置が増えるごとに価格構成は変わるわけで、
昇降横行ピット3段パレット長さが5000㎜とすると+500㎜で床面積が一割増えます。昇降横行ピット5段で床面積が2割増えることになります。
 
機械式駐車場撤去・平面化工事の価格は平面化した駐車場1台で、概算100万円~150万円位まで段階的に推移します。
 
機械式駐車場撤去・平面化工事の価格構成は、「工事難易度」と「平面化した床面積」によって決まります。冒頭でも述べましたが、管理会社、業者、コンサルティング会社が提示した価格・工事費用が「高いか、安いか」判断するのは難しいと思います。しかし、最低限の価格の構成要素を把握すれば、提示された見積に対して質問、交渉することは可能だと思います。例えば「屋外3段式で5機を撤去・平面化するのにこの価格は高すぎる、もしくは安過ぎるのでは?」と見積書の価格に疑問に思ったら、工事の工程(内容)について質問し、技術的根拠に基づいた説明がされるか、判断するのも良いと思います。
 
 
一級建築士・機械式駐車場開発者
代表取締役社長 野村恭三