COLUM

機械式駐車場問題を考える

第2回:中央区議会議員 田中こういち氏視察

マンション防災対策と地域コミュニティーを考える

使われなくなった機械式駐車場のリノベーション。防災備蓄倉庫としての再利用

2015年の10月5日に中央区議会の田中こういち議員が中央区内にある弊社のマルチステージの視察に来られた。視察に至った経緯は約一ヶ月前にさかのぼる。㈱ノムラ社長の野村が、日本橋を外回りしていた時、某党の政策ポスターをたまたま目にしたからだ。このポスターによるとマンションの防災対策の一貫で、「防災対策優良マンション認定制度」というものだった。このポスターを見て、ピンと来た野村はすぐさま行動した。知り合いの区議に連絡し、田中議員と面会できるよう取り計らって貰い、野村の防災に対する認識とマンションにおける機械式立体駐車場問題について意見交換行った。その際、野村から田中議員に「実際にマルチステージを見て下さい」とお願いし視察に至ったのである。  
さて、視察の内容の前にこの中央区の「防災対策優良マンション認定制度」の趣旨について少し説明しよう。そもそもこの制度の目的は、「マンションの防災力の向上と、地域とのつながりを一層高めるため、防災マニュアルを作成するなど、ソフト面の防災対策を積極的に取り組むマンションを「中央区防災対策優良マンション」として認定。認定されたマンションの防災組織には、防災資器材の支給と防災訓練の経費を助成する(2015.4.15「中央区防災対策優良マンション認定制度」より)というものである。高層タワー型マンションの多い中央区では、地域コミュニティーの希薄化と住民の防災意識の低迷が懸念されている。特にマンションの住民の多くが中央区出身者ではなく地元地域との関わりが少ない場合もある。そうすると自ずとマンション・地域住民のコミュニティーは希薄化し、災害時に協力・連携がとりにくくなる。更に、中央区としては万が一災害が発生した場合、マンションに関しては自主自立で防災に備えて欲しいという趣旨がある。そうした背景に対する対策がこの「中央区防災対策優良マンション認定制度」である。実はこの制度は、原則として年に1回以上のマンション住民の防災訓練を義務づけている。これにより災害時におけるマンション住民の連携、更にはコミュニティー再生のきっかけ作りが当認定制度の真の狙いであった。
 
一方、野村は使われなくなった機械式駐車場問題を常に意識し、事業活動を行っている。野村は田中議員と、マンション住民の高齢化、機械式駐車場の老朽化、更に若者のクルマ離れ等の社会問題に注視し、視察の場で意見を交わした。また、野村は自身が幼少期の頃水害を経験し、更には阪神淡路大震災そして東日本大震災の二つの援助活動を経験している。これらの経験を元に、いかに常日頃からの防災対策が重要であるかについても田中議員に自身の思いを伝え、それに田中議員は真摯に耳を傾けてくれた。
 
当視察の中で野村が最も伝えたかった事は、マンションの限られたスペースの有効活用、つまり、駐車場ピット地下空間をリノベーションし「防災備蓄倉庫」として再利用するということだ。マンションはぎりぎりの容積率で建造されており、新たに用地を確保し防災備蓄倉庫を増設することはほぼ不可能に近い。そこで使われなくなった機械式立体駐車場を撤去し、マルチステージ化することで、ピット地下スペースを防災備蓄倉庫として利用できることを野村は田中議員に伝えた。
 
田中議員もマルチステージの有効性と趣旨、そして何より開発者である野村の「機械式立体駐車場問題と防災対策を一貫して考える」ことに大きく感銘された。
また、田中議員からは「災害時に誰でも使えるだけでなく、誰でも見て分かるようにしたらより多くの人々から賞賛と理解が得られる」と助言を頂いた。
 
早速、田中議員の助言をもとにマルチステージを改良が施された製品が実現したのが八王子の案件だ。この八王子の案件については後日コラムで紹介しよう。
 
今回の視察を通して、「コミュニティーの再生」を図ろうとする地域を代表する政治家と、技術を持って使われなくなった「使われなくなった機械式立体駐車場の新たな使い道」を世に広げる技術者、どちらも「地域の防災の備え」という同じ方向を向いているのだと痛感した。行政の政策を実現させるための技術、これこそが本当に世の中、市場で求められているプロダクトでありサービスであると確信した。
 
自社が持っている技術は世の中に広げる・知ってもらう事の重要性を改めて認識した視察であった。
 <田中こういち中央区議会議員と(株)ノムラ代表取締役社長 野村恭三。「マルチステージ」地下での対談風景>


 
株式会社ノムラ 企画・営業
K.N.